長期優良住宅を注文住宅で作る利点

2025年1月14日 投稿者: F

長期優良住宅とは

2009年に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて定義される住宅です。この認定を受ける住宅は、以下の特徴を備えています。

9つの基準(主な条件)

  1. 劣化対策
    長期間の使用に耐える構造であること(例:腐食やシロアリへの強さ)。
  2. 耐震性
    地震に強い構造であること(建築基準法以上の耐震性能)。
  3. 維持管理・更新の容易性
    設備の交換や修繕が簡単であること。
  4. 省エネルギー性
    断熱性やエネルギー消費量が一定の基準を満たしていること。
  5. 住戸面積
    最低限の面積基準を満たしていること(居住の快適性確保のため)。
  6. 高齢者対策
    バリアフリーに配慮された設計であること。
  7. 維持保全計画
    定期的なメンテナンスや長期的な修繕計画が立てられていること。
  8. 環境への配慮
    環境負荷が少ない建築方法や設備が採用されていること。
  9. その他地域要件
    地域ごとの特殊な要件に適合すること。

注文住宅で長期優良住宅を建てるメリット

1. 税制優遇

長期優良住宅を建てることで得られる主な税制メリットには以下が挙げられます:

  • 住宅ローン減税の拡充
    通常の住宅ローン減税より控除額が増えるケースがあります。
  • 投資型減税
    自己資金で建築した場合、建築費用の10%が所得税から控除されます(上限あり)。
  • 登録免許税・固定資産税の軽減
    登録免許税が軽減され、固定資産税も一定期間減額されます。

2. 資産価値の維持

長期優良住宅は、その高い基準が満たされているため、将来的なリセールバリュー(資産価値)が通常の住宅に比べて高い傾向にあります。

3. 注文住宅だからこその柔軟性

注文住宅は、自由設計のため、長期優良住宅の基準を細部にわたって満たす設計が可能です。基準を満たしつつも、住む人のライフスタイルに合った家をつくれます。

4. 環境貢献と光熱費削減

省エネルギー性能を重視した設計により、環境負荷の低減が可能です。これにより光熱費の削減も期待できます。


長期優良住宅にする際の注意点

  1. 認定費用
    長期優良住宅の認定を受けるには、申請手続きが必要で、そのための費用がかかります(数万円~10万円程度)。
  2. 建築コストの増加
    長期優良住宅の基準を満たすための工事や設備導入により、通常の住宅より建築コストが高くなる場合があります。
  3. 維持管理の責任
    認定後も維持保全計画に基づいて、定期的なメンテナンスが義務付けられます。

まとめ

注文住宅を建てる際に長期優良住宅を目指すのは非常に賢明な選択です。税制優遇や資産価値の向上、さらに環境への配慮など、得られるメリットが大きいからです。また、注文住宅の柔軟性を活かすことで、基準を満たしつつ、個人の要望に合わせた家づくりが実現できます。

長期的に快適かつ経済的な住まいを望むのであれば、注文住宅で長期優良住宅を目指すのがおすすめです。